最近のトラックバック

2017年10月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        
フォト
無料ブログはココログ

« 電車の中 杖を持ったご婦人 | トップページ | 電車の中 よく似た人 »

2017年6月23日 (金)

バケットが焼きあがるまで

駅前のパン屋。
30分待たなければいけない。
しゃあない。。
さっきの店で焼きあがるのは11時と言われこちらへ来たけれど、どちらもバケットが出来上がるのが11時頃。
Img_9512
これがスペインだったらパン屋の開店時にはバケットが並んでいるんだけど。主食だから。
m
棚にはサンドイッチや菓子パンが並ぶ。
 
どうしよっかな。。
今からあちらに戻るのも面倒だ。
このパン屋にはカフェコーナーがある。
カフェでも飲んで時間を過ごそうか。。
Img_9807
通勤時間も過ぎ駅前のロータリーは人が少ない。
隣のテーブルには白髪で日焼けした老婆がサンドイッチを食べていた。
パクパク食べる気配を感じて、
”食欲があるっていいなぁ。。”
彼女の日焼け色が羨ましかった。
ここまで焼けるって。。農家の方かしら。
Img_9517
 
ボーっと30分待つと言うのも飽きるが、家の往復をするくらいならこのまま座っていたい。
何気なく膝を擦っていたら、彼女が声を掛けて来た。

”痛むの?”
なんでそんな話になったのかきっかけが思い出せないのだけれど、仕事を引退した話から会話が拡がる。
彼女は自分の事を話し始めた。
誰かに聞いて欲しいのだろう。
普段から話し相手が居ないのかもしれない。
(私とおんなじかな。)
Img_9514
彼女の壮絶な人生を聞いて私はただ唖然とするのみだった。
39歳でご主人を事故で亡くし、5歳から16歳の4人の子供を育て上げた。その間、クモ膜下出血と乳がんを患うが奇跡的に九死に一生を得た。
”宗教はしていないけれど。。” と前置きをし、毎朝、般若心経を唱え、お地蔵さんにはその真言を必ず20回唱える。それからお不動さんと廬舎那仏の真言も。
(まあ。。信心深い方だ。。。)
現在81歳。
ここまで生きてきたのがどうしてなのか不思議だと言う。
私はテキトーに”ご主人様の御徳だったんじゃあないんですか。守って下さっているんですよ。。”
”いやー、私ほど不幸な人間はいない。”
何を言うのかと思ったら、子供を失くしたという。
それも二人も、事故と病気で。
(何の因果だろうか。”因縁”という言葉を思い出す。)
 
”子供を失う哀しみは貴方には分からないだろう。”と言われて、
”はい、その通りだとオモイマス。”
30分もお話をしただろうか。 話題は尽きない。
私のバケットは店内の机に既に並んでいる。
そろそろ切り上げないと。
”カナッペを作るんです。友人が遊びに来るんですよ。”
彼女は最後に、
”さっきは貴方に失礼な事を言ってしまった。子供を失う哀しみは分からないだろうと。”
いえいえ、その通りです。想像はしますが、私には分からないと思います。
このご婦人は一気にぺらぺらと喋ってしまった自分の言葉をちゃんと頭で反芻している。
お見かけした通り<姉御肌>の深い人だった。
 

エンジェル

こちらも書いてます。
http://blog.livedoor.jp/torayohime/
(Angelaの簡単スペイン語)
http://blog.livedoor.jp/torayohime-shirayuki/
(しらゆきひめのブログ)

↓読んで頂きまして有難うございます。ポチをお願いいたします。

にほんブログ村 シニア日記ブログ 団塊の世代へ

にほんブログ村 旅行ブログへ

 

« 電車の中 杖を持ったご婦人 | トップページ | 電車の中 よく似た人 »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1635735/70882661

この記事へのトラックバック一覧です: バケットが焼きあがるまで:

« 電車の中 杖を持ったご婦人 | トップページ | 電車の中 よく似た人 »